今回記事から特に断りがない限り、数字はすべて9月限のものを使用します。
「雇用統計」を一発で仕留めようとの目論見は見事外され、筆者の方が逆に仕留められた。またもや完敗となった。
が、それほどへこたれてはいない。単に波動が逆向きになったというだけで、そんなことは1日単位なら日常茶飯事だ。いちいち気にしてちゃ、メシは喰えない。波動分析力に更に磨きをかけることに集中しようとの熱意が高まっただけである。
その波動、金曜日ナイトの上昇でどうなっているのだろうか。何か変化はあったのか、ないままか。それだけが気がかりであろう。
その現況を説明するには以下の【4時間足】が最も適切なのではなかろうか。
まさに相場は上下2つののネックゾーン(茶色四角枠)の間に挟まれて右往左往している状態である。
ネックゾーンのというのは、親波(ここでは図のA波)での支持・抵抗帯になりうるゾーンであるが、子波が親波の値動き範囲を(いつの日か)巣立っていく際に抵抗帯となるものである。子波は上下どちらに放れるにせよ、このネックゾーンの突破なくしては一人立ちすることはできない。
親の目は厳しく、したがってこのネックゾーンからの旅立ちは困難を極める。だから自然もち合い相場となるのだ。
しかし、直近の動き(特に先週末)だけを見る限り、買い方がやや優勢なように思える。上部のネックゾーンに侵攻するのは今回で3度目である。雇用統計のよき知らせを受けて「今度こそ突破を!」という思いは強い。月曜日は強基調から始まるかもしれない。
加えて、売り方に残された時間は短い。
①早ければ今週木曜日の日中セッションまで。翌日はメジャーSQ日を控えているからだ。木曜日までに下落させておく、もしくは下落の態勢を整えておかないと、上記ネックゾーンは今度こそ上に突破されてしまうだろう。
②遅くとも、ということなら来週か。
17日(火)日銀会合
18日(水)FOMC会合
20日(金)米国メジャーSQ日
以前から言及してきたイベント群が控えている。この週中のどこかのイベント後から相場は本格的な上昇相場となるだろう。
今週、来週は日米のMSQ週だから上昇を免れているだけだと思う。米国株は上昇しているが、それはMSQ週の影響を強く受けなかったからである。米国株も今週からは売り方買い方双方のつばぜり合いが始まって、相場は下落はしないだろうが、上がったり下がったりのもち合い相場になるだろうことは目に見えている。
売り方は汲汲としているのが現状である。
ここで、この日足④波の調整波動の形状は何であろうかということに触れておきたい。
しかし、実はジグザグ、トライアングル、フラットなんでもござれなのである。現状ではコレと特定することはできない。どのような軌跡を描いて下落するのか(そう、C波は下方向の波である)各自自分でチャートにお絵描きしてもらうとわかる。どれも一様に確からしい。
筆者自身は先週まではフラット説派であったが、ここにきてトライアングルも悪くはないなと思い始めている。
またジグザグは図で3波動構成として描いているA波を5波動に書き直せばすむ話であり、可能性としては十分ある。ただ、その下落メドが①波頂点35180円まで許されるということまでは受け入れたくない。下落を望むと言っても、さすがにそこまでは・・・ということだ。いちおう警戒はするが、トライアングル、フラットとしての下値メドが突破された際に改めて考えることにしたい。
一方で、上昇トレンド再開という見方もあろう。いよいよ上部ネックゾーンを突破してくるというシナリオだ。3波動構成で描いたB波を5波動構成とすれば、新しい1波(⑤の1波)としてとらえることは可能だ。この場合、現状の波動はすでに⑤ー3波に入っていることになろう。
このように今の相場環境を特定することは極めて困難なことなのだ。しかし「それが④波というものさ」済ましてしまうのは簡単ではあるが、それではオマンマが喰えない。
なので、ここで何とか断を下そうと思う。
すなわち、今週から日経は下方向に向かうとしよう。つまり⑤ー3波ではないということである。
その根拠は今週がMSQ週だからである。売り方買い方のせめぎ合いで一方的な流れにはならないと踏んでいるからだ。言い換えれば、今週中は少なくとも、上下どちらのネックゾーンも突破することはないとなる。そして、先週ラストにギリギリまで上昇したのだから、今週は下のネックゾーンギリギリまで下落するだろうということだ。あるいは、そこまで下落させることはないとしても、また元の値位置(37500円を中心としたレンジ)に戻ってしまうということである。
これがMSQという時間的な制約がない時期だったなら、筆者は先金曜日の値動きをもって、「やったー、⑤波動目上昇トレンド!」にもろ手を挙げて賛成票を投じていただろう。
もうひとつ。ここまで日本株を引っ張ってくれていたグロース株指数だが、金曜日のローソク足はちょっと目立った大陰線だった。これが気になる。ここから半導体関連に代表されるハイテク株や大型株、コア30などの指数がグロース株の代わりに上昇をしない限り、⑤波動目の上昇はあり得ないと見るのだが・・・。
というわけで、今週も先週に引き続いて、「逆張り」でトレードしようと思う。波動を特定しきれない限りこれしかない。
・・・・・・
書き忘れていたが、上記でトライアングルになる場合を少し言及しておきたい。筆者もこの説に傾き始めているが、なかなか面白い波動だ。
【日足】ならこんな値動きになろうか。
トライアングル修正波の習性として、トレンド中の④波に出現しやすいという特徴もあろう。またそのラストE波が終了した後の⑤波はスラスト的な、急角度の上昇(下落)波動を演じることが多いという。
たとえばであるが、この図のような値動きをするなら、ここ1,2週間の相場が説明しやすいのではないか。
すなわち、ここ1,2週間で④波トライアングル修正波を終了、来週後半からでも⑤波の急騰相場になるという図式である。この場合、ここからの下落安値(D波安値)を求める際は、下のネックゾーンが支持帯となって働いてくれるだろう。
こんな妄想はそれだけでも楽しからずや?
・・・・・・
では、明日月曜日の戦略会議にしよう。
明日はウリから入る。当然だろう、逆張りなんだから。
<重要ライン> ※今回から9月限での数字になります。要注意。
①41055〜41725・・・日中マド1
②40225~40560・・・日中マド2
③39290・・・日足ジグザグ上昇N値
④38740~38770・・・日中マド3
⑤38530・・・大上昇転換ライン
⑥38445・・・日足戻り高値
<参考>38432・・・225指数・変則週足先週陽線終値
⑦38260・・・4時間足抵抗ライン処
⑧38240・・・1時間足ジグザグ上昇拡大目標値
⑨38165・・・直近下落波の76.4%戻し
⑩38140・・・ナイト高値
⑪38095・・・ナイトセッション・バリュー上限値
⑫38015・・・ナイト上昇23.6%押し
⑬38010~38485・・・新・天ネックゾーン
※37985・・・ナイトセッション終値
⑭37965・・・ナイト上昇38.2%押し
⑮37930・・・ナイトセッション・バリューハーフ
⑯37775・・・前日日中マド埋めライン
⑰37770・・・下落目標値(実験中)1
⑱37760・・・ナイトセッション・バリュー下限値
⑲37655・・・下落転換ライン
⑳37635・・・5日線処
㉑37460・・・下落目標値(実験中)2
㉒37370~36685・・・新・底ネックゾーン
㉓37295・・・4時間足直近安値
<参考>37161・・・225指数・変則週足先週陽線始値
㉔37150~36850・・・4時間足マド
㉕37020・・・スイング下落可能値
㉖37005・・・大下落転換ライン
㉚36630~36555・・・日中マド4
㉛36450・・・直近安値
㉜36115・・・日足ジグザグ下落N値
㊶34685~343355・・・日中マド5
㊷32640~32310・・・日中マド6
<詳細>
とは言え、金曜日が上昇、米国株も堅調推移で日経も上昇から始まるかもしれない。望むところである。⑥の手前までは想定内である。・・・
・・・が、そんなところまで実際に上昇されては弱気に逆戻りだ。ケツの穴が小さいから仕方ない。せいぜい⑦前後までで線を引いておくことにしようかな。そこらあたりまでならウリ頃であろう。
このあたりの売玉なら成功すればスイング玉となる。④波底値で買玉をつかむまでは生かしておかなくてはならない。
デイトレ専門なら⑱までが狙い処ではあるが、月曜日はあまり下げず、高所で持ち合う可能性もある。難しいところだ。(このあたりの値動き予想をマーケットプロファイルを用いてやっておいた。ご参考に。最下部参照)
<ポジション>
売0() 1枚減
買0() 変わらず
すべて消えてなくなった。4波なんてシャボン玉。きつく抱いたらこわれて消えた。どうしたら儲けられるのか。9限月は頑張ろう。きっと見返してやろうぞ。
<前日感想戦>
9時すぎのバリュー高値突破を見届けてから37630円でのショートは、一刻いい夢を見せてくれたが、即▲30円で撤退。10時すぎの37740円は一段高後を狙いうち。時間的にもそろそろカイの勢いが弱まっていい頃だと思ったが、なかなか下がらず。
「利益が乗ってきたかな」の夢も2時前後から怪しくなってきたが、ガマン、ガマンでやり過ごす。
ナイトに入っても気配は変わらず。敗北を自覚。MSQ週での逆張り作戦は日中に限り有効で、ナイトでは通用しないことをまた忘れていたようだ。6時すぎ37790円で持っていたスイング玉も併せて切った。
その時にでもド転すればよかったものの、やる気なく、雇用統計で上昇するのを黙ってやり過ごす。9時50分頃38030円で形だけのロングも力なく、50円だけもらって終了とした。
以上。
<マーケットプロファイル・プチ講座>
6/6ナイトセッションのマーケットプロファイル図。
まず上部の赤色の山をきれいな形にすべく、現在欠けているように見える青色部分の充実を図るような値動きが想像される。高値や安値を試したりしながらだ。あるいは寄り付きから初めに高値更新を済ませてから、赤色山の形づくりに入る場合もあろう。
均整の取れた赤色山になってから(たぶん前場いっぱいかかるか)、下のオレンジ色の山作りに取り掛かるだろうというのが値動き予想の本線だ。すなわち下落する。
しかし、その下落があまり進まず、例えば38900台~38800円台で留まってしまうかもしれないし、逆に上昇して高値更新を目論む動きになるかもしれない。後者の場合は売玉を建て直すことが必要が出る。
【余談】
最近の流行り言葉「TACOトレード」は不快な言葉だ。かりにも現職の大統領をバカにするものではない。かれは好かれる人物ではないが、実務能力は非常に優れている。相手の形成が弱くなってからの寄ってたかっては慎むべきだ。
もっとまずいのは、そのTACOトレード自体が、トランプをなめ切った態度であると同時に、相場自体をなめ切っていることから生じていると思われることである。おそらくTACOは最近の相場が堅調なことに胡坐をかいた言動なのだろう。「相場をナメたら終い、相場に馴らされたら終い」という格言もある。今の安泰はいつまでも続くと思うな、だ。
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