いつもより若干遅い朝を迎えて、ナイトセッションは27500円を一時割っていたことを知った。驚きと言うよりも「やっぱりか」といった後悔の念のほうが強い。
昨夜は遅くまで(おそらく12時を回っていただろう)、連続して襲ってくる睡魔と酔魔の波状攻撃に、なんとかこらえながらチャートの動きをながめていた。といってもトレードの為ではない。トレード自体は雇用統計発表後の相場上昇に乗り遅れた為、すっかりヤル気を失っていたのだ。ただなんとなく習慣でチャートを開いていただけである。
9時半からの上昇とそれに続くいったんの下落には「さもありなん。10時半からが本当の勝負だ」。ニューヨーク開場後の上昇には「なるほど、来週からは上昇かな」などと、勝負玉を持たない筆者は、岡目八目を決め込んでぴーちくぱーちく評論を展開していたのである。その間にもアルコールのピッチだけはどんどん上がっていったのは言うまでもない。
そして、いよいよクライマックス。見ていたチャートの時間軸は記憶にない。ただ日経の上昇が一段高になって、乱高下していたのは覚えている。
筆者は小さくつぶやいた。「27900円止まりですか・・・」。
しかし、すでにショートをする気力も勇気もすっかり削ぎ落とされていた。ただ眠るしかなかったのである。
・・・・・・
・・・・・・
分析に入ろう。
【日足】
エリオット波動・4波である。日足ベースでも4波である。しかし、一回り期間を長くしてカウントするなら、3-4波だろうか。大きい3波が終わるにはまだもう1波上昇波動が残っている。
余計なことは考えなくていい。何度も言うよ。その大きい3波の最終目標値は確かに32055円だ。
【4時間足】
その日足4波の内部を分解してみると、図のようにA、B、Cであらわされるジグザグ修正波動であることがわかる。
金曜日朝ブログでは「ようやくジグザグ波動は終わったようである。」と書いた。C波内部でも5波動が観測されたからである。そして「ナイト安値からの動きは、新たな修正波動の始まりか、はたまた上昇波動の発生になるのか。もう少しお時間を頂きとうございます。」と結んで、金曜日のトレードからは逃走した。
果たしてC波の5波動は終わっていなかった。すなわち波動カウントを修正するはめに追い込まれたのはナイトセッションの安値更新だったということである。
Cの5波動目進行中、というのが現状認識としてはもっとも真理に近いカウントではないだろうか。
そうなりゃ、下落メドを詮索したくなるのが人情だ。人は弱気になった時、上を見るよりどこまで転げ落ちるのかにより関心が向くものだ。応えよう。
筆者は今回の下落については2段階の下落を考えていると書いた。
【ショートを1枚でも】日経225MINI先物・月曜日の環境認識とトレード戦略20220829
ここで言った第2段階の下落メドは27000円だったが、その根拠らしきものを説明しよう。だれでもわかる簡単なものだ。朝ブログの記事中でも毎日掲載していた。
①日足3波の61.8%押し=27115円
②日足1波の頂点=27230円(実体ベースでは27070円)
③最安日中マド埋め=27030円
もうおわかりだろう。筆者の中では次のようなシナリオが週初からできていた。すなわち、
「今週か来週、一瞬だが③のマド埋め水準までは下落する。窓埋めを果たさなかった場合でも①までは下落する。そうしたら、スイング用の買いを入れよう。」
それでも、週初から計算に入れておいたにもかかわらず、売り玉を手放したりしていたのは、持った売り玉の位置が悪かったのと、何度も28000円を往ったり来たりするかもしれず、その間ウリでもカイでも両方で儲けてやろう、といった欲深さがあったからである。大きな収益化はウリに絞るべきであった。
そんな反省は確かにあった。自分らしくはない。これも4波という混沌が生じさせる、夢と落胆の狭間でゆれる業というものなのであろうか。
ところで、読者にはある疑問が生じるだろう。
「押し目メドは27500円前後と考えてもいいのではないか?」というものだ。確かに上記根拠には27000円でなければならないという証明は抜けている。4波下落の前後からよく言われていた27500円説は確かに存在するし、その論拠もしっかりしてそうだ。
〇3波の半値押し水準であること
〇3波の途中でもち合った時の安値水準であること
〇「高値から1700円も下落してるんやで」という値頃感
などがその根拠となっている。
確かに間違いではない。そう信じたければ信じればいいだけのことである。否定する気はない。
しかし、筆者には他に隠し玉がある。4つ目として以下に述べよう。それは筆者の「4波」観が色濃く滲んでいるものだ。すなわち、
『4波中は5波への希望がうず巻いている。先に全3波の目標値は32055円であるといった。とすれば③ー5波はかなり大きな波動となり、あと4000,5000円は上昇する余地があるはずだ。底で拾えば億万長者になるだろう。それが希望だ。
一方、4波は落胆の連続でもある。明るい望みを持ってはその都度壊される。その連続である。そして、その落胆が総悲観に変わる時が最後の落胆=セーリングクライマックスなのだし、それは5波の大きさが大きいほど、クライマックスは大きくなるはずである。
Cの5波なのであるから、クライマックスは確かに近づいている。明日か明後日か。週半ばまでには決着がつくだろう。大きなクライマックス。総悲観のなかで生まれる価格は27500円などというお手頃価格ではない。なるだけ多くの投資家を振るい落として、自分達だけ5波を丸ごと手中に収めるためには、あいつらは何だってやる。
ズバリ27000円だ。』
・・・・・・
この4つ目はいささか思い込みの強い、情緒的な根拠となった。これが大いなる妄想というものであろう。なので信用には値しないことも断っておく。
【戦略】
ちょうど来週はSQ週である。以上のような、結局は個人の妄想でしかない根拠をもとに建てる戦略もあながち間違いとは言い切れないだろう。
その戦略は至ってシンプルだ。ただ底値を拾うだけ。そして長く保有するだけ。また27000円を下抜けて日足が終われば撤退すること。これだけである。
ただ、5波の上昇に直ちに向かうかどうかはわからない。ながながとクネクネやって、トレーダーの根気を少しづつ削いでいく作戦をしてくるかもしれない。12限月で買ってればいいだろう。
くれぐれも振るい落とされぬよう、健闘を祈る。美酒を酌みかわそうではないか。
以上、天井騒ぎの【今日ののるかそるか】でした。ご清聴ありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿