とうとうその日がやってきた。今週17日(水)に行われる米FOMCの政策金利発表だ。すでに多くの、世界中の金融関係者がその結果を心待ちにしている。
0.25ポイントの利下げ予想は100%に近い。問題は次回以降どうなるかだろう。
迷っていることは確かだ。このチャートにあらわれている。米10年債利回りの日足チャートはこうなっている。
トライアングルE波はちょうど支持ラインであるAーCライン上でうろうろ。FOMCの結果次第でどちらにでも転がっていける態勢だ。
上に行けばおそらく金利上昇トレンドが進行するに違いない。米債暴落の日が徐々に近づいてくる。
下に行けば、当分安泰だ。C波底を下回れば(赤色丸点線)、トライアングル修正波のC波はやり直しとなる。そこから上昇しても(D波)、またE波の下落チャンスが与えられる。
更にA波底(黒丸点線)をも下回ることができたら、トライアングル自体が否定され、ジグザグ修正波となって、更に大きな下落も期待されることになる。米債やドルの黄金時代再来となろう。
これらの下落こそがベッセント氏の野望であることは以前述べた。前者でも2年、後者なら4年、政権は安泰である。安泰どころか習近平やプーチンらと同様、トランプももう1期大統領職を望むようになるかもしれない。
それはともかく結果はどうなるのだろうか。トレーダーとしては興味津々である。
世間では市場予想通り0.25ポイントなら株価は上昇。しかし、0.5ポイントなら、また、パウエルがトランプと刺し違えるつもりで次回ゼロ回答なら、米債利回りは急騰、株価は急落するという。
現在の米株上昇の唯一の拠り処が「利下げ期待」だけなのであり、その拠り処が消えて反対に弱気派の宝刀「景気減速懸念」だけになってしまうのだから、そんな結果は見えているのである。
9月中乃至は10月中まで日経は上昇するとのハラを固めつつある筆者にとっても、やはりFOMCの結果は気になる。なぜならその日本株の上昇にとって一番の心配点が米国株の行方であるからだ。
そのアメリカ株の現状は非常に危ない。多くの人が指摘しているように、いつ下落転換してもおかしくはない状況だ。
ここで、次の表を見てもらおう。Yahooファイナンスに掲載されたFISCO社による米国株市場動向のキャッチコピーだ。9月分だけを抜き出した。(太字は筆者)
見事だ。上昇した日が「利下げ期待」、下落の日は「成長懸念」。最近の米国株市場はこの2つの正反対の思惑だけですべて説明できてしまうのだ。その日の風向き次第でどちらにでも転ぶことができる。つまり、いい加減なだけなのである。
やはり17日のFOMCでの結果を見てみるまではどちらにも動けないということなのであろう。
先週には3市場揃って史上最高値を更新した。上の表の(11日)には「利下げ確信」と、期待から確信へ最高級ランクへアップさせている。そこまで自信を持って書いたのなら、それが逆に今週のFOMCで材料出尽くしになるという陰口もまっとうに聞こえてくるではないか。そんな情報ありきかもしれないが、チャート形状も「強い」という印象よりは、死に急ぎ、生き急いでいるようにしか筆者には見えない。
米株がもしFOMCで売られるような結果になれば、日本株も一蓮托生だ。
しかし逆から考えれば、日本株が順調に上昇するなら米国株も「まあまあ」と言えるかもしれない。大きく上昇はせずとも大きく下落さえしなければ、足を引っ張られる心配はない。日経は独力で少しずつでも上昇するだろう。そう考えることにした。
※この場合に考えられる日経先物の1日の値動きは、日中上昇、夜下落、その翌日日中上昇、夜下落の繰り返し。たまに夜米国株がリバウンドした時の翌日日中は大きく伸びるという感じになるだろう。
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先週の日経は大型値がさ株が買われて大きく上昇した。
下の表は、株価が25日平均線からプラスマイナス10%以上乖離した日毎銘柄数である。株探さんのサイトから毎日転記している。8月1日から先週末分までを抽出した。
これによると天井はやはりお盆週、またはその翌週だったようである。そこからはプラス乖離銘柄が漸減している様子が見れるだろう。逆にマイナス銘柄数はそれほど増加していない(売られてもいない、あるいは押し目買いがお盛んなのかも)。
現在は現物株の買いはあまり目立っておらず、日経平均だけが上昇していることから、再度海外投資家が3週ぶりの買い越しという記事を目にしたが、彼らは値がさ株を買うことにより先物主導の上昇相場をつくりだしているのではないだろうかと推測できる。
とすれば投機マネーだ。どこまでも上昇させるつもりだ。月足3波のトリに相応しい壮大な舞台演出を施そうとしているのではないか。筆者はファンダメンタルな知識は皆無だが、日本株はそれらを無視した上昇を続けるのではないかという気になった。もしかしたら独歩高? そんな気もしている今日この頃である。
【結論】
よって、今週は上昇方向に賭けてみる。
外人部隊が暗躍しているとすれば最終的には49000円まで狙うことができそうだ。すでにその暗躍は始まっているようだが、今週は手始めに45000~46000円までを狙う。
FOMCまでで45000円台半ばまで。その結果で後半46000円台へ。結果が悪く米国株に連動した場合は調整となるが、影響は軽微なものに。1000円幅程度を見ておこうかな。
またその逆もある。FOMCまで動かない相場になるかもしれない。その場合は黙って買い。FOMC後にはそれまでのうっ憤を晴らすかのような爆謄を狙うのである。
最後に【4時間足】でそんな値動きのエリオット波動的根拠を想像しておこう。
計らずも先週金曜日は株価が伸びず不覚を取ったが、それで青色3ー4波が確定した。FOMCまで伸びないとすれば、この3ー4波が長引くということだ。おそらくフラット修正波、トライアングルなどでお茶を濁すつもりなのだろう。が、終われば結果に関係なく今度こそ株価は上昇する(3-5波)。
米国株が死に急いでいるのなら、日経も3-4波は即刻取りやめ、火曜日から3-5波の上昇に直行する。その場合は金曜日のイベントまで上昇が続くだろう。そこから4波の調整に入るというわけだ。
これらの値動きのどちらになるかは、明日月曜日のニューヨーク次第ではっきりするのではないかと思っている。
※明日月曜日は先物市場も休場のため、火曜日の予想は当日朝記事にて披露する予定だ。筆者はスイング玉をホールドしている関係上、明日月曜日でも何かあれば(緊急を要す下落の場合だけ)CFDで対応する予定でいる。
以上。

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